プロジェクター授業のコツ

この記事では教育関係者の方向けに、プロジェクターで授業をするための僕なりのコツを書いていこうと思います。高校や塾などでも少しずつ導入が進んできていると思うので。

①必要な設備
プロジェクターとノートパソコン1台あれば十分です。プロジェクターは中古で買えば5万円で相当良いものが変えます。スクリーンは教室にホワイトボードがあればそこに投影すればいいし(この場合投影したものに書き込むことができる!)、黒板しかない場合は模造紙でも貼り付ければ十分見えます。教室の前半分だけ電気を消す、といったことができないならば、前の方の蛍光灯だけ抜いてしまえばOK。

②具体的方法
僕の場合は単にwordで作ったプリントをまず生徒に配布し、同じものをプロジェクターに投影して授業をしています。powerpointも使いますがポイントをまとめる用途以外では使用しません。すべてpowerpointで授業を行った時期もありましたがすぐにやめました。確かにアニメーションなどふんだんに盛り込んで派手な演出ができますが、結局生徒がノートを取りづらいという欠点があります。重要な部分だけ、もしくはアニメーションが必要なときだけ使えば十分だと思います。

③メリット・デメリット
まずメリットは主に次の2つ。ここに魅力を感じないならば導入する意味はないと思われます。
 1.時間の短縮
 2.視覚的な演出が可能
1については言うまでもありません。板書をかく時間が無くなるのでかなり丁寧に解説しても半分程度の時間で済みます。2については数学ならばフリーの図形描写ソフトがたくさんありますし(grapesがオススメ)、理社でしたら写真を生徒に見せることができるのが黒板には無い魅力かもしれません。

デメリットは主に次の2つです。
 3.授業準備が大変
 4.生徒が眠くなりやすい
3は致し方ありません。メリットの1の裏返しです。情報を圧縮して伝えられるということは、伝える分の情報を用意しなければなりません。それと単純にwardに文字起こしするのも大変です。4は工夫が必要です。本来ノートを取る、という作業によって多少眠気が回避できていたのが、その作業が少なくなるので話し手が退屈だと一瞬で睡魔に捕らわれます。授業の上手い下手がすぐ表れます。すぐにできる工夫としては生徒に当てる回数を増やすといいと思います。

④話し方
これは各科目に大きく依存するので数学に限った話をします。

プロジェクター授業は普通の授業と話し方がまったく異なります。特に数学は話す順番が真逆になります。数学は解答を黒板に書くと、例えばA⇒Gを示したい問題はA⇒B⇒C⇒D⇒E⇒F⇒Gのように普通の順序で進んでいきます。しかし生徒から見たらA⇒Gを示すのに、なぜ最初にA⇒Bを示したのかその動機が分かりません。板書がA⇒B⇒C⇒D⇒…と答えに近づくにつれようやっと理由が分かるということになります。理由が分かればまだマシですが、分からなかったらただノートを取るだけで理解したことにならず、何も成長していないことになってしまいます。

プロジェクター授業では、解答の細かい内容は配布したプリントに書いてあるので、授業ではメタ情報、すなわち大まかな解答の流れや、解答の要約を与えれば十分です。もっと言えばその解答に至った動機のように触れれば、なお良い解説になるでしょう。ですから次のように解説します。
「今Gを示したいからそのためにはFを示せばよい。ということはもう一段階簡単なEを示せばよい。これを示すにはDが言えれば十分である。ではAから出発してDを示そう。AならばBである。BならばC。よってDである。以上より示された。」
このように答え側を言い換えて初期条件に近づけ、次に初期条件から言い換えたものを示す、とすると無理なく生徒が理解できます。もちろんこのように説明できないものも少なからず存在しますから、ケースバイケースとも言えますが・・・

またよほど難しいものでないかぎり、単なる計算をただ読み上げるのは厳禁です。解答が書いてあるプリントを読めばそれらはすべて書いてあるので、授業を聞くよりプリントを読んだ方が早い、となってしまいます。ようするにこの式変形は何を行っているのか、定性情報だけ与えれば十分です。大まかな解答の流れだけを与えておいて、細かい内容は生徒自身にプリントを読んで確認してもらいましょう。

⑤まとめ
プロジェクター授業は結構大変です。導入には金銭的コストよりも教師の準備時間の増加が大きなハードルになるでしょう。しかしうまくはまればその効果は絶大です。自分の授業準備時間は3倍かかるかもしれないけれど、自分の授業を受ける沢山の生徒にとっては短時間で多くを学習できます。



以上になります。
この記事が教育関係者の方々に少しでも参考になれば幸いです。
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